日本は平和な国です。
戦争もなく、識字率は高く、努力次第で自由に職業を選べます。
好きなところに好きなように行くことができ、自分の意思で生き方を決定できる、これを日本人は「当たり前」だと思っています。多くの人々が幸福を感じていていいであろう生活環境に身を置いているのです。
しかし、そんな中で、説明のつかない閉塞感にさいなまれ、自らを傷つける自傷行為に走る若者が増えていると言います。
2012年に、厚生労働省がリストカットの現状を明らかにするために調査を行いました。自傷行為の経験者は16歳から29歳の女性に多く、回答者全体の7.1%に自傷行為の経験があったとのことです。
ただし、自傷行為は心の傷と深く関連しており、未回答者群にこそ自傷行為をしている人々が多いのではないかという懸念が残りました。調査から7年が経過してデータとしては少し古くなってしまいましたが、自傷行為をする若者が、国が配慮せざるを得ないほど増えていることは確かなのです。
傷跡を消す治療を提供している美容形成外科には、自傷行為に悩む若者から相談を受ける機会があります。自傷行為に走る若者の実態を全体像として捉えているわけではありませんが、少なくとも、その一端に触れていることは間違いありません。
自傷行為は心の戦いです。傷跡は戦いを乗り越えた証拠でもあります。しかし、自らの身体に残ったそれを見つめる「若者」にとってはコンプレックスの元になりがちです。
傷跡を見られたくない人々

リストカットでできた傷跡を見たくない、見られたくないと思う人々が取る基本的対策は、長そで、長ズボンで肌をさらさないようにするというものです。
洋服で隠せない部分の傷跡については、特殊なメイクで隠す人もいます。
人目にさえ触れなければいいというわけではありませんよね。
傷跡を持つ人々自身はどうやっても傷から逃れられず、誰にも見られないとしても常にその存在を意識します。リストカットの経験は必ず人生に影を落とすのです。
隠すだけでは根本的解決にはなりません。
傷跡は消せない。
ずっと背負い続けていかなければならないと思い込んでいませんか?
美容外科・美容皮膚科は傷跡を消す治療方法の技術をもっています。「傷跡修正」という治療です。
新宿中央クリニックの傷跡修正
傷跡は表皮組織が完成しているので、一般的な創傷治療とは異なる技術、手順で治療する必要があります。そこで、当院が採用したのがレーザー治療を始めとした4つの手法です。
軽度のリストカットの傷跡にはレーザー治療を、それ以上のリストカットの傷跡には皮膚再生治療、切除術、剥削術をおすすめしております。
外科治療の痕跡が残らず、メスを使わないため従来の治療法より心身への負担が少ない特性から、リストカットの傷跡修正治療ではレーザー治療の人気が高まりつつあります。
当院としてもレーザー治療は積極的に取り入れてまいりましたが、より新しい治療方法の登場でさらに傷跡修正治療は選択肢の幅が広がりました。
「より新しい治療方法」の名を「リジェネラ」と言います。
リジェネラは最新の医療技術のひとつ、成長因子を使用した再生治療の一種です。
自分自身の真皮細胞から作られたサイトカイン製剤を用いるため、拒絶反応などの心配もなく、安全に治療を受けていただけます。成長因子を含むサイトカイン製剤を注入すると、真皮組織の中で肌細胞の分裂が始まります。
通常、形成されてしまった傷跡の組織はそれ以上の再生が行われない状態に固定されてしまうのですが、この治療を行うことで傷跡を含む表皮細胞を生まれ変わらせられるのです。
自分由来の組織をもとにしたお薬なので、サイトカイン製剤はおひとりおひとりのオーダーメイドです。オーダーメイドだから、拒絶反応の心配がありません。安心して治療を受けていただけます。
最先端の再生治療・傷跡修正治療「リジェネラ」の特徴
「リジェネラ」は医療先進国アメリカで開発された肌再生組織注射です。
メソセラピーの一種と考えていただくといいでしょう。
メソセラピーは肌組織に直接薬剤を注入する治療法の総称で、治療目的によって薬剤の種類が変わってきます。
リジェネラでは自己細胞を混ぜ合わせた成長因子を傷跡部分の皮下に注入し、自ら新しい組織を作り出すように活性化させます。成長因子の正体は細胞の生まれ変わりを促すタンパク質です。
もともと人の体内に存在していたヒト成長ホルモンと同じ作用を持つ成長因子を外部から補うリジェネラは別の組織をつなぎ合わせるような外科療法とは異なり、内側から傷跡の組織を再生させるので、治療後の仕上がりは極めて自然に、美しくなります。
肌再生治療、成長因子による活性化と言えば、まるで万能のようなイメージを抱かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
残念ながら、リジェネラも万能ではなく、治療不可能な傷跡もあります。というのも、真皮層を超えた深い傷跡までは、リジェネラの効果がおよばないのです。
肌組織の再生を促す薬剤は、注入した肌組織にのみ効果をおよぼします。真皮層を超えるほど深く効果を与えようとするならば、リジェネラ以外の治療方法が必要となります。
リストカットの傷跡は深さによって治療方法を選ぶことが大切

リストカットの傷跡は、多数の浅い傷跡と、一部の深い傷跡が混合しているケースがほとんどです。
この特徴的な傷跡が、誰が見ても自傷行為を行ったと物語ります。全体的に傷跡が浅い方には、レーザー治療とリジェネラが適しています。この二つの治療法は浅い傷をきれいに治すので、深い傷跡が少ない方、全体的に傷跡が浅い方にピッタリです。
深い傷跡が目立つ方には切除法をおすすめします。切除法は気になる部分のみを切除し縫い合わせる方法で、手術痕のように深く目立つ傷跡でも修正可能です。
皮膚が割れたような傷跡が気になる方には剥削術をご提案します。皮膚を削いで傷跡を消す方法ですのでダウンタイムはある程度必要ですが、その分高い効果を得られるでしょう。
いずれの術式でも見た目を大きく改善し、前向きに人生を楽しむ助けになるはずです。
自傷行為は危険な行為です。
心理的苦痛をごまかすための行為で実際には死ぬつもりがないとしても、ほんの少し力加減を間違うだけで思いがけない深刻な傷を作ってしまう可能性は十分にあります。
厚生労働省の調査や医療現場からの報告ではリストカットから死に至るケースはあまりないとされていますが、皆無ではありません。
繰り返し刃物を手に取るうちに感覚が鈍り、エスカレートする場合も考えられます。
それが必要だとご自身が判断なさったなら、自傷行為が悪いとは言い切れません。苦しみを身体的な痛みとして発散することは、ある意味前向きな行動とも捉えられます。
ただひとつ、覚えておいてください。
人は落ち込むと視線が下がり、うつむく傾向があります。そうなると視野狭窄気味になり、「こうでなければならない」「自分はこうあるべきだ」「こんな状態ではいけない」と、自分で自分を追い詰めてしまう悪循環に捉えられることが多いのです。
視線を上げてみてください。世界に目を向けてみてください。
ここで生きなければならない。自分を保たなければならないと、無意識に自分を何かに縛り付けていらっしゃる可能性はないでしょうか。
世界は、人ひとりの目でその場から見渡せるほど狭くはありません。そして、傷跡は、「あなた」がそう考えられさえすれば、「あなた」を縛り付ける何物にもなりえないのです。
当院ではレーザー治療やリジェネラなどの先進医療で皆様の傷跡のお悩み解消をお手伝いします。
リストカットの傷跡は心の痛みに直結します。傷跡修正治療は身体に残る痛みの履歴を消します。身体から受けるストレスがなくなるだけで、「あなた」の人生は大きく変わるはずですよ。
リストカットの痕跡に悩んでいらっしゃる方は、ぜひ新宿駅からすぐの当クリニックの傷跡修正治療を選んでください。カウンセリングやご相談は無料で承っております。お気軽にお問い合わせください。