現代日本ではタトゥーに対する偏見が薄れつつあります。
その証拠に、20代から30代の若者を中心として、ファッション感覚でタトゥーを施す人々が増えています。
気軽なファッションの一環として、洋服やアクセサリーを超えた自己表現のため、恋人に対する愛情の証としてなど、タトゥーを入れる動機は様々です。ちょっとした気まぐれで肌に墨を入れた人がいれば、強く望んで墨を入れた人もいます。タトゥーに込める気持ちの重さもまた人それぞれなのでしょう。
しかし、どんなに強い思い入れがあるタトゥーであっても、他人からはひとりひとりの事情までは見えません。いずれも同じ「タトゥー」です。そして、日本人の中でタトゥーを入れている人口はわずか2%程度であり、そのうち80%から90%の方々が昔の行いを後悔して「タトゥー除去」に興味を持つと言われています。

タトゥーを入れた理由を突き詰めると、誰もが多かれ少なかれ人生を変えるためだったのだと考えられます。では、なぜそのほとんどが後悔するのでしょうか。
タトゥーを消す「タトゥー除去」という治療を受けたとある女性の例をご紹介します。

タトゥー除去を決めたある女性のケース

タトゥー除去を決めたある女性

「タトゥー除去」治療を受けたある女性のケースです。
彼女は人生の困難に際して、自分を強く保つためにタトゥーを入れました。決意表明としてのタトゥーに誇りを持っており、歳を重ねても個人的には全く後悔する兆しもなかったのだとか。
しかし、その気持ちは子どもを産み、育てる中で劇的に変化しました。子どもが小学生になったころ、母親として本当にこのままでいいのか疑問に思うようになったそうです。
自分ひとりなら我を押し通してもいい、でも、もし将来このタトゥーが子どもの障害になったとしたら?
そこまで考えて、彼女はタトゥー除去治療を受ける決断を下したと言います。
タトゥーを入れる施術はわずか数時間でしたが、タトゥー除去治療を始めてから終了するまでには1年以上の時間が必要でした。

彼女のように、子どもの将来を思ってタトゥー除去治療を受ける女性は少なくありません。男性も同様で、自分自身ではなく子どもや家族のためにタトゥー除去治療を受ける方が増えています。

タトゥーを消す「タトゥー除去」という治療

タトゥー除去

タトゥーは刺青、入れ墨とも表記します。
日本ではかつて、入れ墨は罪人の罪科を示すサインでした。洗っても、歳を取っても消えないからです。入れ墨から逃れるには、墨の入っている部分の皮膚を真皮層まで焼くか、削り取るしかありませんでした。それが変わったのはごく近年になってからのことです。

今、美容外科、美容皮膚科では様々な方法でタトゥー除去の治療を行っています。
レーザーによる除去治療、複数のレーザーを組み合わせたコンビネーション治療、各種外科手術による除去治療、さらにそれぞれ、術後の回復を早める再生治療との併用も可能です。
従来の外科手術では、タトゥーが入っている皮膚そのものを削り取るため回復に時間がかかりました。タトゥーがきれいに消える反面、治療の痕が残りやすいこと、痛みへの恐怖感などがハードルとなって、治療に踏み切る方はそれほど多くありませんでした。
その点、レーザー治療は皮膚を切らない非常に画期的な治療法です。最先端の医療用レーザー機器の登場が、切らないタトゥー除去を可能にしました。

深く色素が入り込んでいるタトゥー、使用したインクの種類が多いタトゥーに対して、または、早くタトゥーを消したい方には、手術による除去治療をおすすめします。
黒や青色単色のタトゥー、アートメイク、広範囲のタトゥー、治療痕をできるだけ残したくない方、できるだけ痛みの少ないタトゥー除去治療を望む方には、レーザー治療がおすすめです。
手術によるタトゥー除去治療、レーザーによるタトゥー除去治療、いずれもさらに細かく手法の選択肢がありますので、実際に治療を受ける方は事前によく調べてからクリニックに相談なさるといいでしょう。

新世代の医療機器、レーザー治療によるタトゥー除去

新世代の医療機器

タトゥー除去に使用されるレーザー機器には複数の種類があります。
医療機器メーカー各社が開発したタトゥー除去用レーザー機器の中から、当院が選び抜いたラインナップがこちらです。

  • Qスイッチヤグレーザー(Qスイッチヤグレーザー)
  • ピコシュア(ピコレーザー)

ピコレーザーを使用するレーザー機器だけでも多くの選択肢があります。ひとつひとつの機器の特徴を考慮し、当院ではピコシュアを採用しました。
タトゥーのタイプや患者様からのご要望に応じてQスイッチヤグレーザーと使い分け、あるいは組み合わせておひとりおひとりに最も効果的な術式をご提案しております。
レーザーによるタトゥー除去は切らない治療です。しかし、皮膚にインクを注入して描いた図柄を消すわけですから、皮膚にダメージがないわけではありません。
術後のダウンタイムを少しでも短縮したい方には、ぜひ回復を早める再生治療との併用を検討していただきたいと思います。
なお、タトゥー除去に組み合わせる再生治療として近年最も人気の方法は「リジェネラ」といいます。レーザー治療だけではなく、切除法や剥削法といった手術後の回復にかかるダウンタイム短縮にも効果があるので、早くタトゥーを消したい方に大変おすすめです。

レーザー治療によるタトゥー除去はどれくらい時間がかかる?

タトゥー除去はどれくらい時間がかかる?

レーザー治療によるタトゥー除去に興味を持つと、自然と気になるのが治療にかかる時間や費用なのではないでしょうか。
料金については、残念ながらこの治療ならこの値段という価格表示はできません。というのも、タトゥー除去治療ではタトゥーの面積や深さ、インクのタイプなどによって治療内容が変わってくるため、おひとりおひとり見積もりが必要だからです。
ただ、施術1mmあたり1000円から1500円という目安はありますので、ご自身のタトゥーの面積などから試算してみるといいかもしれませんね。

治療に要する時間については、1回あたりの治療時間はそれこそ人それぞれです。麻酔を使う場合には麻酔が効き始めるまでの時間も必要になります。そして、効果に満足できるまでの施術回数と治療期間もやはりまちまちです。
1回で終了する方、10回にわたって治療を続ける方、さまざまです。
レーザー治療によるタトゥー除去は、2回目以降を2ヶ月~3ヶ月前後の間をおいて行います。
1回だけの治療ならばすぐに終わりますが、5回なら最短で10ヶ月、10回ならば最短で20ヶ月もの治療期間になります。
時間をかけてタトゥー除去治療を受ける方は、途中で治療を投げ出さずに済むよう、ご自分のペースで無理なく通院するようになさってください。
当院は、新宿駅から近いアクセスも良い場所にあります。
自分に合ったタトゥー除去方法が知りたいという方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。

カテゴリー: コラム

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